66回自治体学校神奈川に参加して
日本共産党鎌倉市会議員 吉岡和江
7月20日から21日まで、横浜市で開かれた研修会に参加しました。基調講演では奈良女子大学名誉教授・自治体問題研究所理事長の中山徹先生の「地方自治と地域 この1年から考える」として「今こそ自治と公共の再生を」とのお話でした。
中山先生は。平和国家から「戦争をする国家」変わる重大な大転換が具体的に進んでいるとして地方自治の改悪、軍事費の増大、社会保障費の削減等が進んでいる。今こそ、正規職員の増大や地域から変えて行こうと話されました。
また、杉並区長選挙等民主勢力が勝利した選挙では特に20代30代、女性の投票が増え、投票率が上がっている。今まで政治は変わらないと思っていた若い世代等が政治は変えられると動いたと分析。今、地方自治権の侵害、平和から戦争をする国に変えようとする戦後最大の危機である。今こそ地域から公共を守り、取り戻すことが重要であると話されました。
東北の大震災、1月能登半島地震の復興が進んでいない。福島原発も未だ汚染水の海への放出、廃炉に向けた対策や除染など放射能対策もすすんでいない。この様な状況下で再稼働を認めている。今こそ地域から政治を変えて行くことが大事ではないかと思います。
2日目は第7分科会「学校統廃合・小中一貫教育と学校を守る住民運動」に参加
3700 人もの公立大規模小中一貫学校 ?!
公共施設再編計画との関係で全国的に学校の統廃合が進んでいます。
びっくりしたのはさいたま市のようにタワーマンション等建設ラッシュなどで人口が増え続けている地域で、約3700人の児童や生徒が通う全国最大規模の小中一貫の義務教育学校計画が2028年度に誕生する見通しで進んでいることです。
学校不足が生じているが、将来は少子化で学校が必要なくなる。だから大規模校をつくり対応。校舎も1~4年生と5~9年生(中3)で分割。5ブロックに分け、1ブロック800人校長1人、5人の教頭体制。校庭で遊べるのは3日に一回だけ。これが子供たちにとってよりよい環境とは到底言えないと思いました。
「津波に飲み込まれる可能性ある学校を高台に移して 」四万十市で
子どもの意見表明権は重要!
又、高知県・四万十市で「津波に飲まれる可能性がある学校を高台に移して」と訴えている子供たちが意見を述べました。
四万十河口近くの同下田地区は、南海トラフ地震で津波被害が想定されています。子どもたちは市議会に請願。趣旨採択された請願では、保育所、小学校、中学校の高台へ移転の早期実現を求めています。子どもたちの意見表明権を大事にしています。
高校1年になったAさんは防災学習で「地域の人たちと防災学習でハザードマップを作った。多くの友達や地域の人たちが津波被害にあうことを知った。一緒に避難訓練を行ったとき高齢の先生が自分達を置いて逃げてという言葉を聞いて悲しくなった。高台の学校だったら逃げてきた人を助ける立場になることができる。高台の学校で学べることがどれだけ安心か」と訴えました。通っていた高台の中学校は閉鎖されてしまったとのことでした。
小学生らもマイクを握り「市長や教育長は同じ話をしたり、違う話をする」「津波が来たらどうしようと不安な気持ちになる」と訴えています。
子どもの権利条約に基づく意見表明権の重要性を感じ、子どものまっすぐな気持ちにこたえない市政の在り方は問題であると感じました。
鎌倉市の学校プールを修繕し 水泳授業の充実を
鎌倉市は人口の減少が少なく、今のところ公立小中学校の統廃合計画はすぐには行わないことになりましたが、学校プールの修繕はしない方針、!学校プール減少が進むことは問題です。
学校プールにおける専門職の配置や職員増、財政問題等解決し、子どもの水泳授業を保障することが必要だと思います。
民営化を政府は進めていますが、学校プールが一番民営化しやすいのではないかとの和光大学の山本由美教授(助言者)の話を聞き、子どもの立場に立った取り組みをしていこうと思いました。