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議会での質問等

2024年3月1日

女性差別撤廃条約選択議定書の批准を求める意見書を全会一致で採択

「女性差別撤廃条約選択議定書の批准を求める意見書について」、3月1日鎌倉市議会本会議全会一致で採択されました。

女性議員が話し合い提出しようとなりました。全会一致で採択されたことはとてもうれしいことです。ジェンダー平等を実現し、全ての人の人権が尊重される社会をつくるため、みんなと力を合わせていきたいと思います。(吉岡 和江)

 

以下は採択された意見書です。

 世界の国がジェンダー平等を達成するための最も重要な国際基準は、1979年に国連で採択された女性差別撤廃条約(以下、条約)とその実効性を高めるために1999年に採択された女性差別撤廃条約選択議定書(以下、選択議定書)である。

条約の締約国189か国のうち選択議定書を批准している国は115か国に上るが、日本は1985年に条約を批准しながらも、いまだに選択議定書を批准していない。

選択議定書は、個人通報制度と調査制度の2つの手続を定めている。これを批准することによって、締約国は被害者救済に向けた具体的な措置を取るよう国連女性差別撤廃委員会(CEDAW)から要請されるため、国際的な人権基準に基づく女性の人権侵害の救済や、性別による不平等をなくす取組の実効力が強まることになる。日本の裁判所が条約を国内法の解釈の基準として採用するようになることの意味は大きい。日本におけるジェンダー平等の実現は、いまだ途上にあると言わざるを得ない。

世界経済フォーラムの2023年度版報告書において、日本のジェンダー・ギャップ指数の総合順位は146か国中125位とさらに低下した。大学医学部入試における女性受験者への差別、男女の賃金格差、女性に対する性暴力・セクシャルハラスメント・性的搾取など、女性たちが声を上げて改善や法整備を求めなければならない状況が続いている。

国連総会で設立を促す決議がされ、既に120か国以上が設立している国内人権機関が存在しないことも不平等解消の壁となっている。選択議定書の批准は、こうした現状を変える重要な一歩となると考えられる。条約は、批准国に条約実施状況の報告を義務づけている。第3~5次日本報告審議において、CEDAWは選択議定書の批准を進めるよう繰り返し求めてきた。これに対し政府は、2020年12月閣議決定の第5次男女共同参画基本計画に、「女子差別撤廃条約の選択議定書については、諸課題の整理を含め、早期締結について真剣な検討を進める」と明記している。2024年10月には、CEDAWによる第6回日本報告審議が予定されている。政府におかれては、今度こそ選択議定書批准の実現を確実なものとしていただきたい。

既に全国の約210の地方議会から選択議定書の批准を求める意見書が提出されているところであるが、本市議会においても、ジェンダー平等を実現し、全ての人の人権が尊重される社会をつくるため、選択議定書の批准を強く求めるものである。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和6年(2024年)3月1日鎌 倉 市 議 会

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