武野議員日本共産党鎌倉市議会議員団を代表して、議案第98号令和2年度鎌倉市一般会計予算外9議案について質問いたします。理事者におかれましては前向きな答弁をお願いいたします。
世界を震撼させている新型コロナウイルスの感染の拡大では、死者は四桁にも及びました。亡くなられた方々にたいし、心からお悔やみ申し上げます。感染対策に奔走されている関係機関の方々も、ご苦労されていると思います。政府に対してしっかりした対策を求めるものです。
【平和】
① 核兵器禁止条約の早期締結について
今年4月に行われる5年に1度の、NPT再検討会議では、「核廃絶の明確な約束」とう過去のNPT再検討会議の合意事項を再確認し、核兵器禁止条約の発効を前に進める重要な国際交渉の場となります。
これに合わせて日本で毎年開催されている原水爆禁止世界大会が、初めてニューヨークでも開催され、世界各国の運動が総結集します。特に注目されるのは、核廃絶と気候変動問題を大会のテーマとしていることです。核兵器の使用は甚大な非人道的結果をもたらすだけではなく、世界の核兵器の1%未満を使用しただけでも人類破滅につながる気候変動を起こすという研究報告もあります。それにもかかわらず核大国は、人類生存の危機よりも、「自衛のための核抑止力」にしがみつく姿勢を強めているのです。
スウェーデンの環境活動家のグレタ・トゥンベリさんが2018年8月に、スウェーデンの国会前で気候変動対策を求める抗議を行い、この行動は世界の若者の心を動かし、気候対策を求める活動「未来のための金曜日」が世界中に広がったのです。今では若者だけでなく広範な市民が行動を起こし、人類の生存にとって死活的な課題である気候変動の阻止と核兵器廃絶はいまや世界の市民の共通の願いになっているのです。
〇「核兵器禁止条約の締結を求める署名
鎌倉市も加盟している平和首長会議には、2020年2月1日現在、163カ国と地域、7863都市の首長が加盟し、核兵器廃絶を目指す行動指針「2020ビジョン(核兵器廃絶のための緊急行動)」を策定しました。その一つが「核兵器禁止条約」の早期締結を求める署名活動です。松尾市長はこの署名はもうお済でしょうか。
平成29年に被爆者の方々が提唱した「ヒバクシャ国際署名」に松尾市長は署名されました。どちらの署名も、鎌倉市が率先して署名を集める側に立ってほしいと思います。まずは、市役所の市民窓口などに署名用紙を置くことについて検討を求めますが、いかがですか。
② 平和首長会議『青少年「平和と交流」支援事業』について
鎌倉市は全国に先駆けて平和都市宣言を行った自治体です。いまこそ宣言に魂を吹き込むときです。持続可能な社会のために、実行を伴う行動の一つとして、平和推進事業は、これまで以上の市民との協働を展開するよう求めます。
具体的には、平和首長会議が緊急行動として呼びかけている、「ひろしま子ども平和への集い」に加盟自治体として、鎌倉の青少年の参加を検討するよう求めるものですが、いかがでしょうか。
【第4期基本計画に表れている市政の問題について】
① 計画における事業規模及び大規模開発優先の問題について
来年度から始まる第4期基本計画に表れている問題点について伺います。
まず、「計画の推進に向けた考え方」についてです。本計画の第2編「計画の概要」第1章「基礎条件」の「2 土地利用」において、「深沢地域整備事業は…国の戦略を受け、新たな時代を見据えた社会インフラや多様な機能の導入により、その実現を目指します」などと記載されています。また、第3編「施策の方針」第5章(2)「市街地整備」に、「深沢地域整備事業においては、JR東日本の新駅を含めた藤沢市村岡地区との一体整備により、地域の利便性の向上を図る」などと記載されています。
こうした大規模事業を含めた計画を予定どおり実施すると、現在最高水準の財政調整基金が、何と6年後に枯渇してしまうと市長は言明しました。そうであるなら、事業計画が過大ということではありませんか。市長は、徹底した行財政改革を行い財源捻出をすると言われましたが、まずは巨額の公共投資を要する事業を見直すことが最優先ではありませんか。認識を伺います。
② 財政負担に対する認識と「村岡新駅」の参加見直しについて
次に、「計画の推進に向けた考え方」の「2 行財政運営」には、「深沢地域整備事業や市役所本庁舎の移転整備など、将来に向けて必要な投資も一定の財政負担が必要であり、…そのため、行財政運営の最適化や公共施設再編など、…諸々の経費圧縮を図る…」などと記載されています。しかしこの事業計画は、実に推計545億円以上となることが明らかになりました。これに新駅建設費を入れると、実に一般会計の年額600億円台となる総事業費になるわけです。これが「一定の財政負担」という表現で果たして収まるでしょうか。まさに超大型開発事業による巨額の財政負担であると言わざるを得ませんが、事実認識としてお認めになりますか。
また、市長は盛んに「財政状況は厳しい」と言われているようですが、本当にそうでしょうか。財政の健全性を図る基準として「地方財政健全化法」による五つの指標があり、鎌倉市はいずれの基準も大幅にクリアしています。
福祉関連の扶助費は年々増えていますが、これは鎌倉市だけではなく、国を含めて全国共通です。暮らしに身近な自治体で扶助費が増加するのは自然なことで、むしろ抑制してきたことが財政調整基金の過去最高水準にも表れているのではないでしょうか。
〇「村岡新駅」に負担の通りなし
鎌倉市は現状において財政難ではなく、むしろ今後の大型開発により、そうした事態に陥る可能性があるということではないでしょうか。計画にある巨額の公共投資のうち、少なくとも「村岡新駅」については、鎌倉市が財政負担する道理は全くなく、参加すべきではありません。今後の財政見通しが大変であるのなら、そうした決断を直ちに行うべきではありませんか。答弁を求めます。
大規模事業の推進を前提にして、「施策の選択と集中」「公共施設マネジメントの推進」などによって「経費の圧縮」を図れば、地域の福祉や健康づくりの充実など、日々の暮らしに身近な施策が結果的に削減・抑制されてしまうのではないでしょうか。党市議団は、新駅建設に鎌倉市が参加せず、財政的にも身の丈に合った開発計画にすること、また、市役所本庁舎の移転を含む公共施設再編についても、本格的な市民参加のうえで現実的な見直しを行うよう強く求めています。
併せて、大規模開発と巨額の財政負担になりかねない第4期基本計画を推進し、一方で市民合意が全く不十分な公共施設再編などにより市民生活に我慢を強いるような鎌倉市政のあり方で本当に良いのか、そのことがいま根本から問われているのではないでしょうか。市政運営の見直しを強く求めますが、見解を求めます。
③ 職員の適正配置と正規雇用について(職員数適正化計画)
次に、職員体制について伺います。鎌倉市は、「職員数適正化計画」のもと、退職者不補充、民営化などを進め正規職員を減らしていますが、一方で、非正規労働者が大幅に増えています。そのことが職員体制を複雑化し、市民サービスの維持や業務の不安定化の一因になっていると認識しています。
阪神淡路大震災ではいち早く技術職や清掃の職員が駆け付けたと聞いています。しかし、現在の清掃職は20年以上も採用がなく、昨年の台風による甚大な災害があった自治体への派遣は、市内のことで手一杯で他市への応援どころではなかったと聞いています。
実態として、市民サービスの基幹的業務を担う職員を「適正化計画」の枠の中で、これ以上、大幅に減らすことに無理はないのか。業務体制が今後、適正に成り立っていくのか。テクノロジーの活用という点で、RPAやAIの適切な導入は必要ですが、職員体制はむしろ人間が人間に対して行うべき市民サービスの充実に充てられなければなりません。職員の適正配置と正規職員の位置づけについて、見解を伺います。
④ 図書館司書職の新規採用について
具体的な問題を一つあげますが、4月から鎌倉市図書館の休館日が毎週月曜になると報告されました。その要因として職員体制の問題があります。鎌倉市では、実に25年以上にわたって図書館として、資格を持つ技術正規職員を採用していません。そのことが体制の維持困難につながっています。
地域図書館4館の正規職員を引き続き配置するとともに、年齢バランスにも配慮し、新たな司書の正規採用を強く求めるものです。利用者である市民にしわ寄せをしてはなりません。文化都市鎌倉にふさわしく、専門職である司書を正規雇用するよう強く求めますが、いかがでしょうか。
⑤ 職員の病気・療養休暇状況と退職者不補充の見直しについて
この間、さまざまな矛盾が市役所内にあらわれ、それが不祥事にもつながっていると思います。事務量の増大と質の変化、正規職員は、400人以上削減され、これを補うため非常勤や臨時的任用職員、さらには再任用職員と、職場の労働環境は複雑な状況になっています。
そうした中で、職員の意欲や健康状態はどうでしょうか。メンタルによる不調は県内で2番目に高い比率でしたが、現在はどうなっているのか、病気・療養休暇等の状況を伺います。
〇作業センターの増員
さらには休職・療養予備軍とも言える職員が増えているのではないかと心配しています。市民サービスを維持・向上するには担い手である職員が生き生きと働ける市役所でなければなりません。こうした点から、少なくとも職員の退職者不補充の方針は再検討し、雇用は正社員が原則という原点に立ち返るべきではないでしょうか。
特に、市民要望に迅速に対応して大きく貢献している作業センターは、市民生活に密着した重要なセクションであることから、新規の職員採用を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。
⑥ 会計年度任用職員制度の運用について
来年度から導入される会計年度任用職員制度の運用についてです。繰り返し述べますが、正規職員を雇用する方向への転換を図りつつ、適切な制度運用を求めるものです。
今後の制度運用にあたっては、職員労働組合との合意事項を順守し、非常勤職員の実質的な処遇改善となるよう努めること。また、財政負担については、国に財政保障を行うよう強く求めるべきですが、見解を伺います。
【公共施設再編計画の問題と見直しについて】
① 公共施設再編計画
次に公共施設再編計画の見直しについて伺います。市民生活に大きく影響する再編問題の本質は、説明の十分・不十分ではなく、公共施設のあり方を住民とともに検討しているかということです。それが欠けているから、個別施設の廃止案が出るたびに市民から強い反対の声が出され、混乱する事態が生じているのではないでしょうか。
再編計画には、「今後の人口動向や社会情勢の変化などに柔軟に対応するため、基本計画の策定段階にあわせ計画を改定するなど、計画の硬直化を招かないよう取り組んでいくことも必要となります」と書かれています。少なくとも請願・陳情が採択された施設に関しては、公共施設再編計画の見直しを図るべきではないでしょうか。認識を伺います。
〇見直しの検討
また、来年度の見直しにあたっては、単なる時点修正ではなく、この間の教訓をいかし、少なくとも次の3点を検討されるよう強く求めるものですが、認識を伺います。
1.作業にあたっては、地域住民が入った「検討会議」を設置すること。
2.今後のあらゆる再編について、どのように市民合意のプロセスを図っていくのかを計画で明確にし、庁内に徹底すること。
3.急激な再編は現実的ではなく、特に長寿命化の視点が重要であること。社会基盤施設マネジメント計画にもあるように、「長寿命化することで施設の更新時期や負担を平準化」する視点を、きちんと「公共施設再編計画」にも位置づけること。
②旧長谷子ども会館及び岩瀬子ども会館の今後について
次に、旧長谷子ども会館の今後についてですが、具体的な活用見通しについて、採択された請願の内容を踏まえ、早期に明らかにできるよう求めるものです。先の議会で答弁のあった民間団体との具体的な協議状況がどうなっているかを含め、子どもの居場所としての活用にむけた来年度の取り組みについて、伺います。
また、岩瀬子ども会館についてですが、このままでは4月から未活用となり、長谷と同じ事態に陥ることになります。地元地域などと協議をしていることは承知していますが、本格的な活用と暫定対応の両面から検討すべきです。まずは暫定的な対応として現在の事業者に継続してもらうことを含めた緊急的な判断をすべきではないか、提案するものですが、答弁を求めます。
② 玉縄青少年会館の今後を含めた青少年行政のあり方について
青少年会館の今後について伺います。市内には青少年会館が2館ありますが、老朽化等の理由で1館体制にしようというのであれば、それにふさわしい行政としてのビジョンが示されなければなりません。個々の施設の再編、統合、廃止などの具体化を行う時点で、その施設に対応した行政計画を見直し、その過程で利用者や住民の声、意見を十分聞き、十分な調整をした上で行政決定すべきではないでしょうか。
昨年の玉縄青少年会館の廃止議案には、この点が欠けており、行政の過程として重大な欠陥を持った提案であるため、このことを知らなかった会館の利用者や住民の皆さんが驚かれたのは当然です。青少年行政の中心となる行政計画は、子ども・若者育成プランであり、重点目標の最初に、青少年の居場所づくりが掲げられています。さらに現在のプランには、居場所として既存の公共施設や地域の公会堂等と記載されており、同時に、青少年会館が青少年にとって居場所になり得る取り組みを進めますと明確に記されております。青少年の居場所や多世代の活動の保障をどう進めていくのか、拠点である青少年会館の再編と、どう両立させるのか。そうしたビジョンが先になければ、一体何のために公共施設があり、職員は誰のために仕事をしているのか、その根本が問われることになりますが、認識を伺います。
〇施設の応急的な改修を含めた検討
玉縄青少年会館については今後、何よりも市民や利用者を大切にした検討を行う必要があります。安易な廃止議案が議会で否決された重みを認識し、施設の応急的な改修を含めた検討を求めるものですが、見解を伺います。
④市役所移転問題について
次に、市役所移転問題と支所の位置づけについて伺います。
現在、本庁舎等整備基本計画の策定に向けた業務が行われていますが、本庁舎の移転先だけでなく、現在地の跡地利用が移転の是非の市民合意にかかわる重要事項であり、一体的に検討していくべきです。鎌倉のまちづくりの視点から多面的かつ広い市民的な議論が可能となるよう配慮すべきと考えますが、進捗状況を含め、考え方を伺います。
そのうえで、今年度に策定された基本構想を踏まえ、次の点について答弁を求めるものです。
〇分散化とコンパクト
一つ目は、本庁舎移転の、機能についてです。現在地には観光課を残すなど、全ての機能を移転させなくても良いという考え方もあるとの指摘がされています。市長は現在の一階にある窓口機能を一定程度、現在地の整備で残すと公約されています。
したがって、単純な移転ではなく、本庁舎機能の分散化という位置づけを明確にし、更なる面積の縮小を含めコンパクトなものにすべきではないか。この点について、改めて見解を伺います。
〇洪水浸水エリアに移転
二つ目は、防災面についてです。市は、「洪水による浸水よりも、大規模な地震・津波による浸水事例のほうが、比較の上で建物や人的被害が甚大と考えられる」という考え方を変えていませんが、昨年の台風被害を考えても問題です。
頻度は洪水浸水の方が多いことは明らかではありませんか。これは移転を正当化するための理屈づけに他ならず、こうした認識は改めるべきです。特に、洪水浸水エリアにあえて市役所を持っていくということが本当に昨今の気象状況からみて適切といえるのか。根拠を示していただきたいと思います。
〇長寿命化で
三つめは、長寿命化の視点です。本計画は防災面の優位性として、整備する消防本部や総合体育館との連携、深沢地域整備事業用地に隣接する公園やグラウンドの活用などを考慮し、現在地よりも深沢の方が防災拠点として機能するとしています。
したがって、市役所移転は防災面からも深沢地域整備と「運命共同体」であることは明白です。第4期基本計画の問題点として述べたように、財政的に困難な超大型事業であり、少なくとも急ぐ必要は全くありません。長寿命化の視点を現在の本庁舎にこそ適用し、整備スケジュールに幅を持たせて、十分な市民的検討を保障するよう求めるものですが、見解を伺います。
〇支所機能の位置づけ
そして四つ目は、支所機能の位置づけです。災害時の市民利用としての場という位置づけからも、本庁舎を含め5地域への配置は極めて重要であります。「3つの拠点を中心としたまちづくり」を機械的に適用するのではなく、むしろ分散化の視点から支所機能を改めて位置づけるよう求めるものですが、見解を伺います。
⑤学校老朽化対策について
再編計画との関係から学校施設の老朽化対策について伺います。今年度末に「学校施設整備計画」を改定予定とのことでしたが、次期実施計画を見ると、令和5年度に「学校整備計画の策定」となっており、先送りされたようですが、どういうことでしょうか。答弁を求めます。
〇学校の実態に即した優先度
深刻な老朽化への対応が急がれています。いつごろまでに何をするかという年次計画として明確に定める必要があり、再編計画との関係から先送りした学校整備計画であれば問題です。学校の実態に即した客観的な優先度をもって、学校施設の改築・大規模改修及び長寿命化について進めていく必要があると考えますが、見解を伺います。
〇統廃合
また、再編計画との関係では拠点校としての整備や統廃合の対象校を選定するという意味合いも生じますが、まずは純粋に各学校のおかれた客観的な事情から学校施設整備計画を策定すべきです。そのうえで再編計画との調整を図るべきではありませんか。再編ありきではない教育委員会のスタンスを強く求めるものですが、認識を伺います。
【くらし応援の市政を】
次に、暮らしを応援する福祉政策についてお尋ねします。
第2次安倍政権が発足したこの7年間をみると、2回の消費税の増税で13兆円の大増税、医療も介護も生活保護も改悪し、その合計は実に4.3兆円と、ものすごい負担増と給付削減が行われました。
労働法制では雇用破壊を重ね、実質賃金は年間18万円も低下、さらに年金は自動削減の仕組みである「マクロ経済スライド」が発動され、今の若い世代にまで続けられる可能性があります。富裕層を除く多数の国民の内需がいっそう冷え込んでいます。
75歳以上のお年寄りの窓口負担2割の導入、保険料は改定のたびに上昇する、低所得者の軽減措置は次々撤廃する、これが安倍首相の言う「全世代型社会保障への改革」の実態です。これまで政府を支持してきた有識者や、医療・介護の関係団体からも、「このままでは日本の社会保障の土台がこわれる」と、反対の声が広がっています。そもそも、必要な社会保障には、予算を優先的に使うのが本来の政治のあり方です。新型コロナウイルスの感染の広がりで、受け入れる医療機関の体制強化が求められているいま、政府は医療費の削減や公的病院の削減、さらには診療点数を減らす政策を続ける一方で、人間がはじめる戦争への備えでは、武器を爆買いして軍事費ばかりが過去最大に膨れ上がっています。これでは暮らしに希望が持てるはずはありません。自治体の役割はますます大きくなっています。鎌倉市においては、市民がくらしに希望をもてる市政改革がまさに今必要となっています。
①消費税増税の影響
低所得者ほど負担の重い消費税の10%増税が昨年10月に強行されました。家計消費や企業の景況感を示す業況判断指数で「アベノミクス」で広がった貧困と格差をさらに拡大する指標が次々に発表されました。日本共産党は経済対策として消費税を5%に減税することを強く求めています。10%の消費税増税が家計の1カ月分の消費を奪い、さらに鎌倉の地域経済を担う中小事業者、小規模事業者に深刻な影響を及ぼしているなかで、市長は市内経済の現状をどのように認識されていますか、伺います。
②インボイスについて
今回の消費税の増税に関連して、これまでになかった「インボイス制度」が2023年10月に導入予定です。売り上げが1000万円以下の免税業者は、どんなに赤字でも課税業者となる、もしくは取り引きから排除され廃業の危機につながりかねません。中小業者やフリーランスなどの請負労働者や建設職人など、その影響は最大で1000万人に影響が及ぶとされており、日本商工会議所もインボイスの導入に反対しています。インボイス制度についてどういう認識をお持ちか伺います。
③ 鎌倉地域の漁業支援施設整備について
次に、水産業振興について伺います。「鎌倉市水産業振興計画(素案)」が報告され、今後この計画による推進が強く求められます。とりわけ、漁港のない鎌倉地域における船置場や倉庫などの施設整備はどうしても必要です。
計画には、次のように書かれています。「巨大化・強力化する台風から漁業を守るために、鎌倉地域には、船を安全に出し入れするのに必要な船揚げ場、漁船を係留できる漁港、高波から海岸を護る防波堤などの漁業支援施設の整備が必要です。港が整備されれば、出漁・帰着時の浜からの船の出し入れがなくなり、労働の軽減、事故の防止、時間の節約になり、高齢者、女性の漁業への就労の障害を取り除けます」「漁業活動の拠点が整備され、漁業が安定して行われることによって、子どもたちが海と触れ合う体験学習の場や地域交流の場、災害が起きた時の救援活動の場などとしても活用していくことができます」と記載されており、その通りだと共感します。
県と連携して、特に水産庁への働きかけを強めるよう求めるものですが、来年度の取り組みについて伺います。
④ 都市農業の振興
次に、SDGs達成に重要な役割をはたしている家族農業についてです。国連は「家族農業の10年」を決め農家への支援を呼びかけました。これは食料自給率が低下している日本にとって重要な呼びかけです。
2022年に生産緑地の指定期限が切れることから、「都市農業振興基本法」と特定生産緑地制度で農業が都市に「あるべきもの」として大転換され、農地が宅地化されるのを防ぐことを目的としています。鎌倉市では、生産緑地地区の所有者のうち63%の方が特定生産緑地の指定を希望しているようですが、37%の方についてはどのようになっているのですか。
〇農家への支援
市街化調整区域における農業では、農家の跡継ぎの問題や相続税の問題での相談や支援は欠かせません。鎌倉野菜のブランドの支援や、学校給食に地元農産物を安定供給するための体制整備、農業の基盤整備、災害時の農家への補助など、農業に希望と意欲、展望が持てるような具体策を求めますが、見解を伺います。
⑤学校給食費の軽減策
次に、学校給食を無償化することについて伺います。
ご承知の通り、文科省が健康教育の中心的分野として位置づけているのが学校給食です。学校給食法、食育基本法、さらにはユネスコの勧告において、「義務教育ではできる限り家庭に補充的出費を負わせるべきでなく、学校給食は全ての子どもに与えるべき」としています。
子どもの貧困が言われている昨今、新潟県立大学の教授らが行った世帯年収による栄養格差の調査では、学校給食のある日は、栄養格差がなくなることを明らかにしました。これは韓国や欧米の研究でも明らかにされています。
そうしたことから無償ないし一部無償を実施している自治体は増えつつあります。本市においても学校給食の無償化の検討に踏み切ってはいかがか、伺います。
⑥学校図書館費の増額
次に、学校図書館の蔵書について伺います。
学校における蔵書数について、文科省の基準に照らして達成していない学校はどれくらいですか。また、未達成校について、基準に達するためにどのような方策を考えていますか。
〇図書館今日の整備は責務
「子どもの読書活動推進法」では、子どもの読書環境の整備を、国や自治体の「責務」としています。学校図書の充実を求めるものですが、伺います。
⑦ 学童保育・放課後子どもひろば
次に、学童保育について伺います。子どもの家への入所をあきらめたご家庭や、入所費がかかることから、子どもひろばに通わせるご家庭も少なくないと思います。また、子どもひろばではなく学童保育に入所したかったというご家庭もあったと思います。鎌倉市は放課後子どもひろばを作ってもなお待機児童がいます。令和2年度の子どもの家の待機児童数はどのようになる見込みですか。
政府は昨年、学童保育の職員配置基準を、市区町村が条例で基準の引き下げができるようにしました。学童の設備や運営について児童福祉法は「児童の身体的、精神的及び社会的な発達のために必要な生活水準を確保するものでなければならない」と定めています。鎌倉市の学童保育の基準を引き下げることはあってはなりません。むしろ水準を引き上げる努力をすべきと思いますが、いかがでしょうか。
〇放課後子どもひろば
次に、放課後子どもひろばについて伺います。
学童保育のニーズが年々高まる中で、待機児童の解消目的を含めた放課後かまくらっ子を実施し、平成31年度は待機児童が減ったという報告がありました。「新・放課後子ども総合プラン」にもとづく放課後かまくらっ子は、全ての児童が放課後等を安全・安心に過ごすことができる事業とのふれこみで実施されています。学童保育の待機児対策であるならば、学童保育と同様の基準でなければならないはずです。学童保育の施設の面積基準は子ども1人当たり1.65平方メートルです。放課後子どもひろばは基準はありません。子どもの家同様の基準を設けるべきだと思いますが、いかがですか。
⑧ 保育園の民営化について
次に、保育園について伺います。市は2002年の児童福祉審議会において「民営化は市のコスト削減から検討すべきでなく、より適正な運営を通じて市民の保育水準の向上を図るという観点から検討を進めるべき」とし、民間では負担の重い障害児、病児、一時保育については公立が担うとし、八つの公立保育園の中で五つの拠点園を残し、公立の拠点園機能の充実を図ってきました。
市は大船、腰越保育園が拠点園として障害児、一時保育の施設整備がない、拠点園として充実するためには、建て替える必要があるとしています。しかし、公立には建設補助がなく、民間なら建設に補助があり建設コストが軽減される、また、職員削減をすすめる立場から民営化を進めようとしています。
民間保育園には障害児保育加算が少なく、保育士の献身に頼っており、命を守り、子どもたちの発達と保護者が安心して働くことを保障している仕事にも関わらず、他業種と比べ保育士の給与は月10万円以上も少なく、保育士不足の原因となっています。保育水準を下げかねない民営化方針は見直す必要があると思いますが、いかがですか。
民間保育園の障害児保育の補助は1日たった2時間分程度しかありません。補助の増額のもせず、民営化で拠点園を実施していくことは、児童福祉審議会での議論を軽視することになると指摘するものです。
⑨ 障害児保育士の補助加算
あわせて民営化に関わりなく、障害児を受け入れている保育園の障害児保育の補助の継続・増額を求めますが、いかがですか。
⑩保育園の無償化に伴う副食費問題
次に、昨年10月から始まった保育の無償化に伴う副食費について伺います。国は消費税を財源とする保育の無償化を進めましたが、保育料に含まれている副食費を保育料から切り離し4500円を徴収することにしました。
厚労省の「保育所における食育に関する指針」では、「保育所での食事は、『食育の目標』を達成するために、子どもが食欲を中心とした自らの意欲をもって食事及び食環境にかかわる体験の場を構成するものである」と明確に述べられているように、給食は保育の一環であることは明白です。すでに100を超える自治体が副食費を無償にしています。鎌倉市でも、副食費無償化の検討を求めますが、いかがですか。
⑪認可保育園の借地料の助成制度新設
民間保育園の運営では、土地の借地料が重い負担になっており、人件費や教材費などに影響が及んでいると聞いています。何とか保育水準を下げないよう努力をされていますが本来、保育に欠ける児童は自治体が責任をもって保育しなければなりません。民間に委託をしているのですから、運営に支障をきたす土地の借地について、将来も続けられるような助成制度を作るべきと思いますが、いかがですか。
⑫小学校入学時の就学援助金支給について
次に小中学校の就学援助の入学準備金の支給について伺います。党市議団が求めてきた、小学校の就学援助金の入学前支給は今年度から行われることになりましたが、現在までの申請状況を伺います。
⑬卒業アルバム代
就学援助金は、今年10月に更なる生活保護基準の引き下げと連動しています。鎌倉市は基準を引き下げず、維持していることを評価するものです。国は新たに小・中学校の卒業アルバム代を補助対象にしました。卒業アルバム代は高額のため、就学援助の対象とするべきと考えますが、いかがですか。
⑭ひとり親家庭、若年層への住宅支援
平成30年1月に市が実施したアンケートで、ひとり親世帯では子どもの就学費用の軽減希望の次が、住宅支援で31%でした。平成31年度は「ひとり親家庭等家賃助成制度」が月額1000円増え9000円となりました。制度の周知はどのようにしているのか伺います。
党市議団は、市営住宅のファミリー向けの戸数を増やすことを求めてきました。鎌倉市の高齢化率の上昇をくい止め、若い世代に住んでもらおうためにも、市の住宅政策はかなめであり、市営住宅のファミリー向けの戸数を増やす必要があるのではないですか、伺います。
⑮高すぎる国民健康保険料引き下げについて
次に高すぎる国民健康保険料引き下げについて伺います。
国民健康保険の加入者の所得は300万円以下が約7割を占めており、高すぎる保険料に悲鳴が上がっています。協会けんぽ並みに引き下げるため、国に1兆円の増額を求めるべきです。
また、県が運営主体となりましたが、今年度、県は225億円の黒字になっています。県に対して市町村納付金の引き下げを求めるべきと思いますが、見解を伺います。また、県に対して、国保への県独自の財政支出増額を求めることが必要と考えますが、見解を伺います。
〇市の軽減策
市独自として保険料・医療費の負担軽減のためにどうするのか。一つは一般会計からの繰り入れを増やすことです。さらに、二つ目は、市民健康づくりを進め、医療費の軽減を図る取り組みを行うことです。見解を伺います。
〇均等割り
国保だけの制度として、国保加入者すべてに保険料が加算されることにより、お子さんが増えると、保険料負担が重くなっているのが均等割りです。全国知事会でも均等割の見直しについて意見を出しています。県内では2020年度から、大井町では県内で初めて18歳以下の子どもすべてを対象に均等割免除を行います。中井町では2019年度、第3子以降で実施しました。鎌倉市においても子育て支援の立場からも均等割軽減制度の検討を改めて提案しますが、見解を伺います。
⑯健康診査
次に、健康診査について伺います。健康づくりは生涯にわたる課題です。健康づくりを市の政策の中心に置き、生まれる前、乳幼児、小中学校と、一貫した予防対策が大切だと思います。そのために党市議団は、さまざまな角度から提言してきました。
〇歯周病
例えば歯周病は認知症やさまざまな病気の原因にもなると言われています。歯周病検診率はまだ大変低いと聞いています。原因と対策について伺います。
〇口腔がん検診事業補助
早期発見・早期治療の点からも今回、口腔がん検診事業補助が予算化されたことは評価するものです。対象などの内容について伺います。
〇40歳以上の特定健診
また、40歳以上の特定健診の促進、健診率を高めるため、どういう課題があり、どのような取り組みが行われるのか、伺います。
〇40歳未満の健診
今、若い人たちが正社員になれず、労働衛生法対象から外れ、40歳未満の特定健診対象にならないことから、市民として、健康・予防対策の課題があります。若年層の健康問題は、将来の疾病につながることから、目先の問題でなく、長期にわたる課題として捉えることが必要です。
市で行っているキッド検診の利用率が伸びない課題に対してわが党は、新たな取り組みの必要性を指摘し、健診料負担軽減や利用しやすい方法の検討を求めてきました。健診料の引き下げは検討しているのですか。課題解決の取り組みについて、伺います。
⑰小児医療費の無料化制度
次に、小児医療費の無料化制度の充実について伺います。鎌倉市も子育て支援の立場から、中学校まで拡大しましたが、最近では県内でも中学校3年まで実施している自治体が8割を超え、大井町では高校3年まで所得制限なしで拡大しました。受診抑制が起きない環境にするため、所得制限の撤廃と無料化の拡大が必要です。見解を伺います。
〇県の助成制度拡充
また、県が対象年齢の拡大、所得制限撤廃に踏み出せば、市町村の助成拡大につながります。県に、この点について求める考えはあるのか伺います。
⑱重度障害者医療制度の対象年齢拡大と改善について
次に、重度障害者医療制度について伺います。65歳以上で新たに障害の認定を受けた方は、鎌倉市では現在障害者医療費助成の対象になっておらず、厳しい年金生活の中で、安心して医療機関にかかることが厳しい状況です。65歳以上で新たに障害の認定を受けた方にも対象を拡げるよう改めて求めますが、見解を伺います。
SDGsは誰でもがその人らしく暮らせるまちが目標だと思います。昨年市が制定した「共生条例」を実施していくのは市の責任であると思います。その点でいくつか伺います。
⑲視覚障害者に対する政策
〇点字ブロック
視覚障害者に対する支援では、点字、パソコンやスマホでの音声案内など。多様なツールが必要です。当事者からの要望を伺い、情報手段の拡大を図っていくべきではないかと思います。
点字ブロックについて伺います。交通バリアフリ―法による公共、公的施設までの点字ブロック整備の状況と課題はなにか伺います。
横断歩道上のエスコートゾーンは、鎌倉市内では鎌倉駅西口1カ所だけです。窓口が警察の対応か市の対応かなどいうのではなく、まず困っている当事者の立場に立ち、実現するための課題整理と、予算措置など前向きな対応を求めますが、今後の取り組み方針について伺います。
〇途中失明
視覚障害者の9割を占めるのが、老人性弱視や視野狭窄や事故等による途中失明者です。鎌倉市は「公共サインガイドライン」を作成していますが、階段や段差等に色分けするなどコントラストを施すことも必要ではないでしょうか。障害を持つ方だけでなく、誰でも安心して歩けるまちづくりとして取り組むよう求めますが、いかがですか。
⑳老人性難聴
老人性難聴補助制度の新設について伺います。健康長寿を望む意識の高まりの中で、補聴器への期待も高まっています。しかし、補聴器は高額で、普及は欧米に比べて大変遅れています。2018年の調査によると、難聴者に占める補聴器所有率は日本の14.4%に対し、イギリス47.6%、フランス41.0%、ドイツ36.9%と2倍から3倍とのことです。
日本の難聴率は65歳以上で6割近くあり、超高齢化社会において、補聴器なしでは社会参加や行動範囲も狭くなり、認知症発症の原因にもつながるとされています。欧米では補聴器購入にかなりの補助金が出ていますが、日本は障害認定を受けた高度重度の難聴者だけです。市として老人性難聴者の補助新設を検討するよう求めますが、いかがですか。
㉑高齢者の外出支援について
さて、年齢を重ね、体力低下など老化は誰にでも訪れます。高齢者が元気に暮らし続け、活躍できる事業を進めることは、介護予防や生きがい、医療費の軽減にもつながります。富山市の例では、高齢者が公共交通機関等を使う場合の歩数が多くなり、生きがい活動が盛んになり、経済効果や医療費が軽減されていることが実証されています。
最近、横浜市では敬老パスはどのようなことに役立っているか、アンケートを行っています。それによると、交通費負担軽減が63.6%、社会参加促進・生きがいづくりが60.4%、高齢者の交通安全が55.8%、健康増進・介護予防が51.4%となっており、外出しやすい環境が健康づくりや生きがい、経済効果等につながっています。
鎌倉市は、平成25年度末に高齢者バス等交通費助成制度を「財政難」という理由で打ち切ってしまいました。しかし、市長は健康長寿をすすめると述べ、新年度予算では高齢者運転免許証返納者に対する補助が予算化されました。どういう趣旨で実施に踏み切ったのか、検討経過と実施内容について伺います。
〇交通補助制度の復活・充実
党市議団も長い間、要求してきたことで、今回の予算措置は一定評価するものですが、運転免許証返納者だけに狭めるのでなく、免許証のない高齢者も使える交通補助制度の復活・充実を求めますが、いかがですか。
〇ベンチ
外出支援の促進という点でもう一つ、まちの中での休憩場所の確保について伺います。脊(せき)柱管狭窄症の方から「100メートぐらい歩くと痛くて歩けなくなる。少し休憩するとまた歩ける。休める場所があると外出しやすくなる」という声が寄せられました。自宅の一角を開放し、椅子を置いてくださる方もおりありがたいです。ささやかであっても当事者にとって切実な要求です。ぜひ受け止めていただき、地元住民の協力も得て、公道などにベンチを設置するよう求めますが、いかがですか。
㉒後期高齢者医療制度
次に、後期高齢者医療制度について伺います。政府は全世代型社会保障として、後期高齢者医療費の窓口負担を2倍にしようとしています。1割の現在でも、3割負担の現役世代より窓口負担が重くなっています。受診抑制の拡大は避けられません。さらに来年は保険改定の時期であり、今のままでは大幅な値上げが予想されます。病気がちな75歳以上の高齢者医療保険制度は、社会に貢献してきた高齢者いじめの制度ではないでしょうか。年金の削減や負担増が続く中で、高齢者の生活実態をどう認識していますか、伺います。
〇県から広域連合への補助
また、県から広域連合に対して一般会計からの財政支援を行うことなど、保険料軽減策が必要と思いますが、県に要望する考えがあるか、伺います。
㉓介護保険
次に、介護保険について伺います。厚生労働省が介護保険制度の見直しに関する取りまとめ案を提示した昨年12月16日の社会保障審議会の介護保険部会では「認知症の人と家族の会」当事者団体は「要介護1、2の人は『軽度者』ではないと繰り返し申し上げてきたが、ご理解いただけず、大変残念な思いでいっぱいだ」と訴えました。そして介護保険から外し、総合事業への移行が引き続き検討とされていることについて「到底受け入れることができない」「介護施設の食費・居住費の自己負担導入、一定所得以上の介護利用の2割負担導入などのたびに、配偶者や扶養家族に与える経済的な影響が問題になってきている」と、さらなる利用者負担増に懸念を表明しました。
市は当事者や当事者家族の実態をどうとらえているのか。また、市独自の利用料軽減策が必要と思いますが、見解を伺います。
〇政府の「自助・共助」
政府・財界は「介護の財源に打ち出の小づちはない。まずは『自助』、次に『共助』ということを念頭において、検討していくべきだ」と語り、負担増や給付削減、国民一人ひとりに自己責任を求めています。自己責任だけが強調されていることをどう思いますか。伺います。
〇自治体の在り方
第4期実施計画で市長は財政難だとして、さらなる行革・受益者負担の検討を言っています。年金が減り続け、さらに公共料金負担増、消費税増税が行われている中で、さまざまな市民負担を増やし、サービスを削るのか、それとも健康予防事業を充実し、市民を応援する施策などに職員の英知を結集するのか、自治体の在り方が問われると思いますが、見解を伺います。
〇次期高齢者保健福祉計画
2020年度は次期高齢者保健福祉計画、第8期介護保険料改定の方針を論議し、年度末には決定していくことになります。実態をつかみ、問題点・課題を整理し、これ以上の介護保険料の値上げを抑え、安心して住み、適切な介護を受けられる環境を整えていくことが必要です。次期計画策定における市の基本的考え方を伺います。
㉔介護施設
介護施設について伺います。介護施設のかなめは総合的な介護施設である特養ホームの整備だと思います。調査報告によると、2017年の介護保険改定以来、介護施設の閉鎖、縮小が続いていると聞いています。鎌倉での実態及び特養施設の建設について、今後の課題と見通しを伺います。
㉕地域のトイレ整備
地域のトイレ整備は市民にとって重要な要求の一つです。最近では極楽寺駅のトイレ整備が行われ、住民からも喜ばれていますが、県道路公社が管理している材木座駐車場内に設置されているトイレを使えるようにしてほしいとの要望を受けました。管理は市観光課ですが、故障により長期にわたって使用中止になっています。新しいテクノロジーや大型開発より前に、こうした身近な取り組みをきちんと行うことが市民から求められていると感じていますが、今後の見通しはどうなのでしょうか。伺います。
㉖公園の健康遊具
それから健康づくりのため、身近な公園に健康遊具をつけてほしいと要望が寄せられています。健康遊具が設置されている公園はいくつありますか。また、今後の設置方針についても伺います。
㉗JR鎌倉駅のホームドア設置
次に、JR鎌倉駅のホームドア設置について伺います。全国有数の観光地として、混雑時の安全対策という点でもJR鎌倉駅のホームドア設置を早期に実現することが望まれています。JR東日本からは、車両扉の位置が一定でない課題があるものの、早期設置にむけて検討する旨の回答がされています。
市内の障がい者団体からも要望されています。ぜひ実現可能な簡易型のホームドアを試験的に設置することなど、より力を入れて取り組むよう求めるものですが、来年度の取り組みを伺います。
㉘江ノ電鎌倉駅の混雑対策
次に、江ノ電鎌倉駅における江ノ電沿線住民等証明書の発行について伺います。昨年5月のゴールデンウィークに3回目となる社会実験が行われ、3日間の混雑時に、証明書による優先入場が行われました。沿線住民の方に配慮し暮らしと折り合いをつけていける仕組みとして大きな意義があり、高い実験効果であったと評価しています。ぜひ、来年度以降、本格実施に向けた取り組みを期待するものです。まずは社会実験の内容を本格実施に移行させることが大切です。証明書の発行方法については、市との協力体制により、毎年度の発行ではなく、お正月の三が日の通行手形のような方法で、無理のない現実的な形で行うよう提案いたします。早期の本格実施に向けて、江ノ電と本腰を入れた協議をしていただきたいと考えますが、いかがですか。
【防災・安全対策】
さて、次は、防災・安全対策についていくつか伺います。
①避難所について
昨年の台風15号・19号では、風雨により避難指示が出され、特に台風19号では、多くの人が小学校体育館や自主的に開設した町内会館等に避難されました。風雨での避難所利用者は過去最大でした。体育館に避難された方からは「長期にわたる場合は仕切り、プライバシーが確保されないと眠れない」「トイレが和式で使えない」「障害を持つ人の立場に立った対応を」など、切実でさまざまな要望が寄せられました。
鎌倉市の現状は、国の避難所基準や避難所生活の国際基準であるスフィア基準から程遠い現状があると思います。今後の課題や来年度の取り組みについて伺います。
〇避難所の在り方
風雨が強いときに洪水が予想される川を通って避難所に行くのは不安のため、身近な町内会館などに避難したいという場合、避難所として開設しているのか市に問い合わせすればわかるように、情報把握や連絡調整について町内会等や公的機関との連携が必要では、との声が寄せられています。風雨被害における避難体制、避難所の在り方についても再検討が必要と思いますが、いかがですか。
②職員の地域担当配置について
高知県黒潮町では地域に職員を配置し、日常的に避難訓練、地域状況の把握等地域に根ざした防災の取り組みをしています。日常的な防災訓練の参加など、顔の見える関係は災害が起こった場合に市民の命と安全を守り、素早い対応ができるのではないでしょうか。防災安全部に少なくとも五つの行政区担当を置き、日常的に各行政センターや地域防災組織、町内会等の連携をすすめることが必要ではないでしょうか。見解を伺います。
③停電対応型の照明灯整備について
今年度の避難誘導対策事業において、停電時でも津波避難経路の主要箇所を照らすことができるように、材木座地域からの要望を受け停電対応型照明灯の設置が予定されています。昨年の台風時の停電でも感じたように、本当に街中が真っ暗になってしまいます。来年度以降、まずは沿岸地域の主要交差点を中心にして、市内に停電対応型の照明灯整備を広げていくことは重要と考えますが、見解を伺います。
⑤ 水害対策について
昨年は水害被害が多くの地域で多発しました。鎌倉市の雨水排水整備計画は、1時間雨量57.1㎜の計画です。整備率は2018年度末で77%ですが、今のスピードでは完成するのに100年以上かかるようです。2019年度末の未整備総キロ数は何キロか、2020年度予算で何キロ整備し、2020年度末で整備率の予定は%なのか伺います。
〇費用
進まない原因は何ですか。財政措置ですか、職員が足りないのですか。他に原因があるのですか。100%の整備にどのくらいの費用がかかると試算していますか。伺います。
〇重点カ所河川の整備
洪水浸水を防ぐため、鎌倉市下水道総合浸水対策基本計画は2008年8月に策定され、12年たちました。市は洪水浸水を防ぐための重点河川として4カ所を決めました。現在計画が進んでいるのは大塚川から新川の分水計画だけです。改めて伺いますが、他の3カ所の整備計画はいつ実施されるのですか。進まない問題点は何ですか。伺います。
〇新ハザードマップの周知
国は近年、異常気象が続く中で想定を上回る豪雨が発生していることから、避難体制等の充実・強化を図るためとして2015年「水防法」が改正されました。この改正によって「『洪水浸水想定区域』の対象とする降雨について、河川整備の目標とする降雨」計画規模とは別に「想定し得る最大規模の降雨」想定最大規模という考え方が新たに示されました。柏尾川は24時間雨量、292㎜から想定最大規模24時間632㎜を2018年1月26日に県が指定・公表しました。2019年12月には神戸川、滑川の浸水洪水想定最大規模の降雨が発表されています。市民に避難を促すための数字のため、それに対する整備計画は作らず、県管理3河川の最大想定規模降雨がそろったことで、新しい「洪水・内水ハザードマップ」を来年度策定するとのことです。市民への周知徹底をどのように図るのか、伺います。
⑥ 深沢整備地区の水害
次に、深沢まちづくりに関連した水害問題について伺います。来年度予算では、「まちづくりガイドライン」の基本方針を策定するとともに、2021年度都市計画決定に向けた準備を進めるとしています。また、県及び藤沢市と共に新駅を含む、深沢地区及び藤沢市村岡地区との一体的なまちづくりを進めるとしています。
深沢まちづくり地域の「想定し得る最大規模の降雨」は0.5から3m、一部は3メートルから5メートルの浸水地域であり、村岡新駅付近も同様の浸水地域です。ご承知のように最大降雨については、あくまで市民に避難を促すために示された数字です。柏尾川が氾濫していない現在も、深沢まちづくり近辺では水害被害が起こっており、最大想定図に、川の氾濫ではない内水被害を重ねれば、深沢まちづくり地域周辺は水害被害が広範囲になることは明らかです。
災害面の心配から言っても、この場所での大型開発を進めていいのか、問われています。今一度立ち止まり、慎重な対応が必要ではないでしょうか、見解を伺います。
⑤既成宅地等防災工事費資金助成制度
昨年の台風15号、19号では倒木被害が多発し、樹林管理等の重要性が改めて明らかになりました。鎌倉市は鶴岡八幡宮裏山の開発にストップをかけたおやつ騒動で古都保存法に道を開き、三大山林の保全など市民と力を合わせ緑地保全を行ってきました。気候変動・異常気象が深刻な中、緑地保全は大きな成果ですが、同時に適正な管理が必要です。
防災予防の観点から、市の既成宅地防災工事制度の利用促進は大切ですが、今回の倒木被害を受けて、制度の改善点などについて市の認識を伺います。
〇地主の特定
少なくない倒木箇所において、山の地主さんと居住者が別で、防災対策を望んでも、緑地面積の6000㎡以下は固定資産免税点であり、地主さんを特定するのが住民自身では困難なのが実情です。市が介在して地主を特定できるように市民に便宜を図ることが必要ではないでしょうか。見解を伺います。
〇各課調整会議
防災対策をすすめるうえで関係職員の増員・配置が必要です。制度の周知や資産税や道路課との調整等防災を進めて、災害を未然に防ぐ取り組みが大事です。調整会議がつくられましたが、実際はどう機能しているのですか。問題点や課題は何か、伺います。
〇災害後の処理に補助を
災害発生後の対応について、伺います。公道に土砂や倒木被害が起こった場合、公の機関が倒木処理をしています。しかし、私(わたくし)有地では所有者が処理することになっており、樹林所有者と居住者が違う場合など実際に片付けが進まない例があります。また、処理したくても負担が重く進まないケースもあります。災害後の処理に補助制度の新設が必要ではないでしょうか。国や県に補助制度の新設を要望するとともに、市として独自に検討するよう求めますが、見解を伺います。
⑥「一中坂」の崖地対策の実施見通しについて
次に、第一中学校通路沿い崖地の安全対策についてです。新年度予算に初めて予算措置がされたことを評価するものです。しかしすでに、昨年12月11日に「一中坂」入口付近の上部で土砂崩落が発生し、134号線から崩落跡がハッキリと見える状態になっており、一刻を争う事態となっています。
先日、逗子市内で発生した痛ましい崖崩れの教訓からも、県とも協力して来年度に必ず対策工事を行う必要があります。道路崖の上部や法面について土地所有者との協議をまとめ、市民に不測の事態が起きないよう崖地対策の具体化を強く求めるものですが、取り組みの考え方を伺います。
⑦国道134号線の安全対策
次に、国道134号線の安全対策について伺います。134号線は、小(こ)動(ゆるぎ)から行(ゆき)合(あい)橋(ばし)までの腰越地域について改修工事が実施される一方、昨年8月に稲村ヶ崎駅入口付近の歩道が陥没するなど、深刻な事態が生じています。
特に、鎌倉地域方面について、今後の安全通行が本当に大丈夫なのか。県や国にきちんと要請し、空洞化などの調査・点検を実施すべきではないでしょうか。今後の安全性及び対策の必要性を明らかにしてほしいと考えますが、見解を伺います。
⑧北鎌倉隧道の早期通行
次に、5年も通行止めを強いられている北鎌倉隧道について伺います。鎌倉市は、北鎌倉隧道のある尾根について文化財的価値があるため、トンネルも含めて保存する決定をしています。先に行われた鎌倉市による住民説明会では、ほとんどの住民が、とにかく早く人が通れるようにしてほしいということと、文化財として保存されることは住民にとって誇りだということでした。
工事について一部の地権者の理解が得られず、文化財指定にかかわる調査を行うこともできず5年の月日が過ぎました。これ以上、子どもたちに危険な迂回通学路を歩かせるわけにはいきません。来年度予算には、安全対策 工事 実施 計画 検討 業務 委託料などの計上がされています。いわゆる「工法3案」が示されていますが、その方向で本当に一部の地権者を含めた合意形成を図れる見通しがあるのか、伺います。
【環境・ごみ問題】
① ごみ問題
次にごみ問題における基本的考え方について伺います。
昨年3月末、市長は山崎浄化センターでの焼却施設建設断念を発表し、鎌倉市内で焼却施設は建設しない、生ごみの資源化、紙おむつ資源化施設を市内に建設、事業系燃えるゴミは事業者責任で、処理する方針を発表しました。そして逗子・葉山とのごみ処理の広域協議を進め、広域処理計画を12月までに作成すると答弁しました。昨年11月に2市1町でごみ処理広域化実施計画は素案で合意し、パブリックコメントが行われました。3月末までに計画しようとしています。
まず、逗子で鎌倉の焼却を受け入れるという合意はできたのか、伺います。
〇減量のための課題は
逗子の焼却施設の焼却量は年間2万トンです。鎌倉の燃えるゴミ3トンのうち1万トンを逗子に受け入れてもらう計画です。残り2万トンは、今泉クリーンセンターに生ごみ減容化施設を、当初の日糧5㌧未満で造り、その後日糧24トンまで拡大し、紙おむつ、事業系ごみを含め合計で2万トン減量するとしています。
生ごみ減容化施設予定地としている今泉地域の方たちの合意を得る見通しがあるのか、紙おむつ資源化施設の計画地の見通しはあるのか、事業系燃えるゴミの処理の見通しは整っているのか、課題は何か伺います。
②名越クリーンセンター中継施設
逗子の焼却炉は老朽化していますが、国の方針により、新焼却施設はつくらないとの方針を示しました。名越クリーンセンターでの焼却中止後は鎌倉市内の燃えるゴミの中継施設に、15年後は逗子・葉山の燃えるゴミも名越を中継施設として使用する方針です。
地元住民にとっては寝耳に水であります。地元住民との合意があるのか。伺かがいます。
住民との合意がなくして広域処理計画は進められません。いずれにしても、鎌倉のごみ問題は安定的持続可能なごみ処理にはほど遠い事態であると思います。市長が審議会、議会多数の声に耳を傾けず、生ごみンメタン発酵施設を中止した責任は大変重いものであると改めて指摘したいと思います。
③気候変動とプラごみゼロ、ペットボトル削減
鎌倉市は今年2月、「鎌倉市気候非常事態宣言」を行いました。それに先立ち平成30年10月に「かまくらプラごみゼロ宣言」を行っています。プラごみゼロ、ペットボトル削減の取り組みについて伺います。ペットボトルを減らし、マイボトル持参を推奨するうえでも、給水スポットを多数設置することが必要です。笛田リサイクルセンターに設置してあるような、給水スポットを計画的に設置することが必要ではないでしょうか。今回一部予算化されましたが、公共施設などに拡大するよう求めますが、伺います。
④まちづくり条例と開発事業条例による2層構造について
次に、開発事業に関わる条例手続として、まちづくり条例と開発事業条例による2層構造が鎌倉の特徴ですが、それを見直すという議論があります。
二つの条例を別々の課で担当し、まちづくり条例の手続終了後、開発事業条例の手続に入ることにより、丁寧かつ慎重な対応を行っているという評価がされていると認識しています。その一方で、事業者からは手続が重複的で長過ぎる、あるいは市民から二つの条例に説明会の機会があり分かりにくいといったような意見もあると答弁がされています。
そのため、開発事業に係る現行制度の見直しに着手し、制度設計のあり方も含め、まちづくり計画部と都市景観部で検討を進めようとしていると承知していますが、2層構造も含めた見直しというなら、まずは今のまちづくり条例をもっと生かしていくという立場が大事ではないでしょうか。
自主まちづくり計画や地区計画など地域のローカルルールをもっと広げていく取り組みや、専門家の派遣など現行条例をもっと活かしていく取り組みが先にあるのではないかと考えますが、見解を伺います。
⑤開発事業条例の見直し(ワンルール建築物)について
次に、開発事業条例の見直し、特にワンルール建築物に関連した条例改正について伺います。昨年9月議会で、ワンルーム建築物に係る「ごみ集積施設」の規定が条例上担保されていないことから、鎌倉地域で深刻なトラブルが生じている問題を取りあげました。担当課の職員には尽力していただきましたが、きちんとしたルール化が必要です。
ごみ集積施設の設置を含め、ごみ出し排出方法について適切な措置を講じさせるため、条例改正も視野に入れて調整していきたいとの答弁がされています。来年度における条例改正の見通しについて伺います。
⑩ 横浜市のカジノに対する市長の認識
最後に、横浜へのカジノ誘致問題についてです。カジノ誘致をめぐる収賄容疑で元カジノ担当内閣府副大臣が逮捕・起訴される事態となり、推進する前提が大きく崩れています。また、カジノ規制のための管理委員会にカジノを推進する関連業者の社員が職員として送り込まれていた問題など、利権や癒着にまみれた構造が明らかになりつつあります。さらに、ギャンブル依存症が大幅に増えるのではないかという心配も広く言われており、隣の自治体である鎌倉市としても無関係の問題とはいえません。
カジノは刑法で固く禁止されている賭博であり、「賭博行為は、国民を怠惰させ、暴行、脅迫、殺傷、強窃盗その他の副次的犯罪を誘発し、国民経済の機能に重大な障害を与える恐れすらある」との最高裁判例も過去に示されています。IRはカジノだけではない、というのならカジノを外せば良いのです。そうしないということはカジノがIRの目玉だからでしょう。
鎌倉市は、世界中の人々が訪れる日本有数の観光地であり、「おもてなし」の精神から言っても、隣の自治体にカジノが誘致される事態は鎌倉のイメージに悪影響を及ぼしかねないと懸念するものです。
隣の自治体のことだから関係ない、ということではなく、「世界の鎌倉」市長として、横浜市のカジノ誘致問題について明確な意思を示すべきと考えますが、市長の見解を伺います。
〇終わりに
市長はSDGsによる持続可能な開発、持続可能なまちづくりのためにも深沢まちづくりや新駅建設は必要とし、未来への投資であるとも言っています。本当にそうでしょうか。市の仕事の一番は市民の健康であり、幸せな暮らしを保障することではないでしょうか。
共生条例やSDGsで誰一人取り残さない、一人一人に寄り添ったまちづくりをすすめることは重要です。人口減、収入減だからと脅しをかけ、今生きる人を大事にしないまちづくりが将来の人を幸せにするまちづくりでしょうか。
人口減は鎌倉だけの問題ではありません。東京都日の出町の例を以前紹介しましたが、大規模開発をやめ、福祉全国一の町を目指し、子育て・高齢者福祉を積極的に進めた結果、人口も増え、子育て世代が移住してくる町になり、医療費も少なくなるなど健全なまちづくりが進められています。
鎌倉市が今向かおうとしている町づくりは、大規模開発優先で福祉が後景に追いやられる危険があります。深沢地域まちづくりや新駅、市役所移転等大規模開発による予算規模は、鎌倉市の一般会計に匹敵します。区画整理事業で保留地処分が成功しなければ、さらに税金が投入され負担増になります。まちづくりが進めば数億円の税収が望まれると言いますが、景気の悪化が進み、企業も個人も厳しい現状で鎌倉だけがバラ色ということはあり得ません。
道路はひび割れ、穴が開き、歩道が波うっているのに、深沢まちづくり計画地域だけ、別世界のような道路整備されたまちづくりでいいのでしょうか。
鎌倉地域全体に多様な世代の市民が暮らせる町づくりに力を注ぐことが必要ではないでしょうか。
鎌倉の誇りである歴史・文化・自然が生かされるまちづくり、公共交通の整備、不便地域への対応、遅れている水害災害対策、計画的な道路保全、安全対策、健康長寿をすすめる、予防、健康づくり、地域密着型の公共施設配置など、市民に寄り添った市政運営こそ必要ではないかと申し上げ、登壇しての質問を終わります。