子どもがいる世帯の貧困が社会問題になっており、子ども食堂などの取り組みが行われていますが、小中学生を対象にした就学援助も課題の一つです。鎌倉では生活保護基準の1.5倍以下の収入状況になっている世帯を対象としており、小中学生の約6人に1人が制度を利用されています。
そのうち入学準備金について、中学校への入学対象者について1月に前倒しして支給されるようになりましたが、同様に、小学校への入学前支給についても、県内で実施している他市町の事例を参考にして、早期の実施に向け前向きに検討するよう求めてきました。
私は昨年の予算特別委員会でも質問し意見を述べ、監査委員の立場においても定期監査の中で委員質疑しました。そして2月議会の新年度予算議案に対する代表質問でも、このことを取り上げ、ようやく実施に向けた前向きな答弁を得ることができました。以下は、質問と答弁の概要です。
(質問)子どもの貧困が社会問題化しているなかで、就学援助金は後払いであるため、特に経済的に苦しい家庭が苦慮している問題があります。中学校入学時には入学前の支給が可能になる改善が図られましたが、小学校については入学前の支給は難しいという見解が示されています。県内では、小学校就学前の支給を実施している7自治体に加え、来年度から新たに藤沢市・小田原市・秦野市・綾瀬市・寒川町及び箱根町で実施予定と聞いています。なぜ鎌倉市はできないのか。小学校入学前だと学齢簿という学籍を管理する帳簿の整理が終了していないことが理由のようですが、それは他市も同じではありませんか。
綾瀬市では、平成30年11月1日に住民票があれば、小学校入学前の児童を対象に援助金を支給するとしていますが、そうした他市の取り組みから学んで、早期に小学校の入学前支給についても実現に向け取り組んでいただきたいと要望しますが、いかがでしょうか。
(答弁)現在、近隣市の状況や事例の情報収集に努めており、今後それらを参考にしながら、小学校入学前の支給の実施について、早期の実施に向け取り組んでいきたい。