武田薬品工業㈱湘南研究所(以後、「同研究所」)が11月30日、実験室の水道栓の止め忘れにより、遺伝子組み換え大腸菌などを含む廃液(P1レベル)を廃液タンクから、約1平方メートル漏出させた重大事故が発生したことが明らかになりました。
しかも、鎌倉・藤沢両市への報告は協定に反し、事故の翌日になりました。
安全管理上の欠陥が露呈
12月21日、市議会・観光厚生常任委員会は、同研究所の事故現場で説明聴取後、武田側の関係参考人の質疑を行いました。
問題は、①水道栓を止め忘れる人的ミスを防止する対策が不十分 ②異常事態に対応する研究員への連絡体制がない③安全協定どおりに速やかに鎌倉市へ報告しなかったことなど、同研究所の安全管理上の欠陥が露呈しました。
安全対策高める専門家等を交えた論議を
文部科学省は「遺伝子組み換え生物等が実験室外に漏出したことは不適切であり、以後このようなことが無いように指導を徹底する」との見解を発表しましたが、人体への危険性が高い病原菌などが漏出していたら、市民に影響が及ぶ深刻な事故になっていたのです。
今後、専門家などを交えて、再発防止策を検証・議論する協議会の設置を強く要求するものです。