市民から直接請求され、提出された鎌倉市本庁舎整備に関する住民投票条例案は、高野議員が提案した修正案が総務常任委員会で可決されましたが、27日に開催された最終本会議で否決となり、住民投票は行われない結果になりました。
本条例案は、地方自治法の規定により必要とされている3,005人分の署名を大きく上回る8,270人分の署名により請求されたもので、有権者の20人に1人以上が署名されたことになります。そうした市民の意思を最大限に尊重した対応が市議会に求められていただけに、反対した会派・議員の責任は重大です。
賛成は共産・ネット・無所属の10人、反対は15人
共産党は総務常任委員会で高野議員が条例案を修正提案しました。市民の直接請求により提出されたことを十分に踏まえ、市民案の根幹となる条例の精神や住民投票における判断基準は尊重し、その部分は変更しませんでした。技術面や違法性のある規定を改善することにより、あくまで市民案の精神をいかし、実効性ある条例とするため、委員会の原局質疑で条例の条文に即した技術的な問題点を明らかにしたうえで修正提案を行い、多数により委員会で可決に至ったことは成果であったと思います。
一方、「修正案によって署名された市民の方々の民意を曲げる可能性がある」「修正で民意を曲げる懸念がある」といった指摘がされましたが、以上の事実経過に反するだけでなく、代表人の陳述内容などからも、署名された市民の思いに真っ向から反するものであり、「反対ありき」の理由づけだと思います。
残念ながら最終的には否決となりましたが、修正したことにより、市民の皆さんの思いをより現実的に活かしていく道を開きました。市民代表機関としての市議会の責任を果たすために、共産党市議団として最大限の努力を行ったことは今後につながると考えています。