市役所本庁舎の移転先周辺エリア(深沢地域)について浸水対策上の問題があることに関連して、昨年3月に策定された「鎌倉市本庁舎整備方針」(移転を決めた行政の方針文書)で浸水対策の本格的検討がされていないことが判明しました。9月議会の総務常任委員会で高野議員が明らかにしたものです(画像)。
先の台風24号では市内各地で被害が生じ、風水害対策の強化が求められています。柏尾川周辺の洪水浸水想定区域について、移転予定先エリアを含め浸水想定区域に入っていることが広報かまくら10月号で公表されました。 市が設置している「市民対話」(30人の公募市民による検討)の中でも、災害対応強化を求める声が相次いでおり、西日本豪雨災害の教訓も踏まえた市の対応が問われています。 市は「深沢土地区画整理事業における洪水浸水対策について」ハード面とソフト面の対策、雨水貯留施設整備について方針を示しましたが、問題はそうした区域に本庁舎を移転することが市民的にどうかということです。
市役所移転の根拠は昨年3月策定の「鎌倉市本庁舎整備方針」であり、今年3月に深沢整備事業用地への移転を市長が決めました。 ところが、「本庁舎整備方針」には地震津波対策の記載ばかりで、風水害対策の検討は殆どされていないことを方針の文書に即して高野議員は明らかにしました。これは行政上の不備であり、市長もその事実を認めました。そうであれば一度立ち止まり、防災面を再検討して、御成現在地と深沢移転先との比較を客観的におこない、市民に示すのが本来ではないでしょうか。移転の是非は、そのことが前提であることを市長に力説しました。