平成20年12月、北鎌倉駅ホーム沿いの通称「洞門山」に広がる樹林地に宅地造成計画がおこり「北鎌倉の景観守れ」と、2万人を超える陳情署名が市議会に提出されました。
当該地は、古都鎌倉の入口にあたり、市の「景観百選」にも指定されているところ。この丘陵を削りとって、996㎡に3戸の宅地を造成する計画でした。搬出する土量や伐採樹木は2t車で往復約7千台に及びます。
しかし、予定地への道路幅は4m未満で、工事車が横切る踏切は2.5mしかありません。陳情審査した建設常任委員会で、赤松議員が「事業区域が1,000㎡ギリギリなのは、1千㎡を超えると、道路幅が4m以上でなければ許可を得られないからではないか」と質し、「今回は1期工事。2期計画も予告されている。実質2千㎡を超える開発計画であり、脱法行為に厳しく対処せよ」と市に迫りました。
この質疑が大きな力になり、全会一致で陳情が採択され、市長も「議会の意見を重く受けとめ、事業者と協議を進めたい」としていました。
その後、3年半にわたり事業者と協議してきましたが、この度、宅地開発をとりやめ、当該地を市が買収することで合意したことが議会に示され、保全が決まりました。